宇宙の拡大は愛の拡大
宇宙は今も膨張しているということですが、これは神が生命を生成化育し、その多様化を歓迎しているように、宇宙全体から見ても、その拡大と多様化も神の優しさから来るものであるということができましょう。このことは、私たちも心を広く持たねばならないことを示しているようです。愛は拡大とも言いますが、その通りだと思います。神は身をもって、それを示されているのです。
科学雑誌を読みましても、宇宙の外側はどうなっているのかという問題を提起しています。神から学んだ私たちに、この答えは簡単です。この目に見える現象化した宇宙は、不可視なる本来無相の神から生まれました。この目に見える宇宙の外側には、無相の神で満たされています。もちろん、いま現在、現象化している宇宙の至るところにも充満しています。
sarvam brahmamayam
『万有は絶対者ブラーフマンによって浸透されている』(サダシヴァ・ブラーフメンドゥラの詩、42章)
Vasant vasudevasya vasitam bhuvanatrayam, sarvabhutanivaso'si vasudeva namo'stu te
『神様!御身によって三界は満たされている。御身は万生の内に住まいされ給う。それ故に我は、御身に礼拝し奉る』(ヴィシュヌ・サハスラナーマ、32章)
最も小さな原子の粒子よりも小さなものである神を見ること、あるいは、全宇宙を包み、さらには全宇宙よりも大きく広がる計り知れない神性を知覚することが、人間に可能なのでしょうか? その答えは、不可能と言わざるを得ません。なぜなら、自分の周囲に存在する空気さえ見ることのできない人間が、空気より微細な神性を知覚する術を得ることなど、なおさら無理なことです。また、広大な宇宙には太陽よりも巨大で互いに遠く離れて存在する星が無数にありますが、それほどの宇宙の拡張を上回ってすべてに遍満するブラフマンの無限大の大きさを正確に計ることなど、人間にはできないからです。
「アノーラニーヤーン マハトー マヒーヤーン」〔最も小さなものより小さく、最も大きなものより大きい〕という、人間の一般的な理智の理解を越えたところにある神性の2つの様相を人間に真理を教えるために、神はアヴァター〔化身〕となって地上に現われます。クリシュナ アヴァターにおいて、神はアルジュナを全人類の代表としてとどめ置き、『バガヴァッドギーター』を通じて、そういった永遠の真理を説きました。クリシュナは、「宇宙を上回る完全なる闇が存在し、その闇を上回る真理が存在する」と述べました。その闇は激性と鈍性の領域から成っています。その闇を越えたところに、真理と光の領域である、浄性の領域があります。 ― サティヤ サイババ
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